ブランチをとるためにフラッと入ったMUJI Cafeで、妻が何気なく『無印良品キャンプ場』の冊子を取ってきました。私は中をパラパラと見てすぐに、バッグに入れて持って帰るように頼みました。普段はチラシどころかポケットティッシュすら受け取らない私が珍しいことを言うと、妻は不思議そうに表情を覗き込んできます。
「なんで? 珍しいね」
つい身振り口調が大げさになるのを自覚しながら説明しました。
「何が凄いって、これ。無印良品キャンプ場の冊子なのに、無印良品キャンプ場の宣伝ページが1ページもない」
「あーそうなのよ。わたしも、どこにキャンプ場の情報が書いてあるんだろう? って首を傾げちゃった」
あなたが営業担当者や広報担当者で「キャンプ場に客を連れてこい」と言われたら、キャンプ場の良さを伝えようと努力するに違いありません。自然が豊かで、最新の設備があり、値段がリーズナブルかつ交通の便も良く、たくさんのイベントをやっていますよ、と。冊子を制作したら、まるで健康診断の結果のように詳細にキャンプ場のスペックが書き込まれるでしょう。
私の妻が求めていたのは、このような冊子でした。なぜなら、私たちは昨年の夏に無印良品キャンプ場の会員なったのに、妻の妊娠の影響でまだ一度も行っていなかったからです。妻はお目当てのキャンプ場がどんなところなのだろうと気になって冊子を手に取りましたが、キャンプ場の情報が一切載っていなかったので面食らったわけです。